ウオドル ギャラリ

百蛙図
まあ、本当は百匹もいないんだが。
着想は伊藤若冲の「百犬図」から。


イラストには月も出ているけど、実は月とカエルというのは関係が深い。 東洋では、月に住むのは兎というのが有名だけど、実はカエルが住んでいるという伝説もあるのだ。

不死の霊薬を盗んだ嫦娥は月に逃げ、蟾蜍に姿を変えた、と中国の神話では伝えられている。
満ち欠けを繰り返す月は不死の象徴であり、冬眠を繰り返す蟾蜍も不死の象徴だ、ということですな。

ちなみに、エジプトでも似たような話はあって、復活・多産の女神であるヘケトの姿は蛙そのものか、または蛙の顔をした女性であるということだ。
このヘケトがギリシア神話に伝わって、ヘカテーになったのだとしたら、実に興味深いことだ。
何といってもヘカテーは月を司る女神なのだから。


p.s. 後、月には兎、蛙以外に男が住む伝説もある。桂男ってやつね。