ホームパーティー大作戦
先日、クリスマスということで近所のスーパーマーケットでローストチキン(既に調理済みの奴)を買って帰る。この時、骨付きのもも肉を照り焼きにしたのを一本買ったのだが・・・
失敗した。
間違えて買ってきてしまった。
俺の買ったローストチキンに貼られてたラベルをよく見てみると・・・
「ローストチキン(ホームパーティー用)」と書いてあるではないか。
困った。
俺はこの日独り寂しくチキンを食す予定であってパーティーを催す予定ではないのに、間違えてホームパーティー用のチキンを買ってきてしまったのだ。
今からスーパーに戻り「ローストチキン(いい年こいてクリスマスだというのに独り寂しく食べる用)」に交換してもらうことも考えたが、既にスーパーは閉店時間だ。
「ローストチキン(ホームパーティー用)」と「ローストチキン(いい年こいてクリスマスだというのに独り、そういやテレビでアイドルやタレントがクリスマスイヴの予定を聞かれて、「予定がない」だとか「仕事」だとか答えるのは、あまりにも様式美に過ぎやしないだろうか、まあ正直に答えてもファンや仕事減るだけだからしょうがないといえばしょうがないけどね、それにしてもだ、・・・あ、何の話だっけ、そうそうチキンね、ええ食べますよ独りで発泡酒飲みながら用)」の交換が不可能になった今、
残された手段はたった一つ。
今からホームパーティーを開催することである。
急ぎ、折り紙を細長く切り、輪にし、それらを鎖状につなぎ合わせ、輪飾りを作る。
色画用紙に切り込みを入れ、円錐状にし、三角帽子を作る。
そして、家に奇跡的にあったクラッカーを鳴らし、一人はしゃいでみる。
こうして何とかローストチキンにありつけたわけだが、何だか妙にしょっぱいよ。うん、それは涙のせいだね。
ま、実際には、そんな星飛雄馬みたいなことはしなかったわけだけども。
しかし、何でわざわざそんなラベル貼るのか。
しかも全てのローストチキンに。
これが三本、四本と入ったパックだったらパーティー用と冠されるのに相応しいが、一本で売られているチキンにもパーティー用と銘打たれていたから困ったものである。
だって、ホームパーティー用と書かれたチキンを一人で食うのも悲しいけど、
それ以上に、たった一本の骨付きもも肉でパーティーが実際に開催されたら、悲しいじゃないか。