ウオドル ギャラリ

カスタム検索
玄武
四神シリーズの三枚目。今回は玄武です。
鉱物をイメージして描きました。

フィクションの世界において、玄武の地位ははなはだ低い。
東洋ファンタジーなどで四神が扱われるのは、よくあることだけど、やっぱり玄武はどうしても地味な役回りや引き立て役に使われることが多いと思う。
おそらく理由は簡単でルックスが良くない、の一言に尽きるのだろうなあ。
まあ、他が竜、虎、フェニックス的な鳥(正確にはフェニックスじゃないけどね)であるのに対し、要は亀(これも正確には亀じゃないけどさ)だから、残念ながら当然といえば当然か。
玄武のイメージとは要するに、華のない防御重視のパワー系だ。ガタイもでかい。

四神とは関係ないけど、漫画などの既存作品で言えば『聖闘士星矢』のアルデバランや『ダイの大冒険』のクロコダインといったところか。
新たな敵が現れた時にまっさきにやられて、新敵の強さを読者にわからせてくれる有能な奴。
敵の強さを示すために「ぐああああああ!」「ク、クロコダイーン!!」のやり取りが、作中で何度繰り返されたであろうか。可哀相なクロコダイン。
対するアルデバランのやられっぷりもなかなか。ていうか海闘士と対戦した時、亀のように首を引っ込めて攻撃をかわしていた(結局その後やられるけど)けど、これはやっぱりアルデバランは玄武属性だということなのだろうか。
かように、やられキャラ、かませ犬の役割しか与えられなかったデカキャラ。
この流れに真っ向から異を唱えたのが、『闇狩師』の九十九乱蔵と『キマイラ』の九十九三蔵だろう。
乱蔵にいたっては何と主人公だからなあ。デカキャラで主人公というのは珍しいと思う。
長身の立派な体格の主人公というのは、さして珍しくない。この乱蔵は明らかにでかすぎるのに、本来ならかませ犬か悪役にしからない大きさなのに、主人公かつカッコイイのがエポックメイキングなんだよな。そこらへんは最初から意識して書かれたみたいだけど。

でも結局その後、乱蔵、三蔵のフォロワーはあまり見られなくて残念(ぱっと思いつくの『BASTARD』のガラぐらい)。やっぱりデカい奴はやられキャラが運命なのだろうか。