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社会の窓
社会の窓が開いていた、
ということが最近多くなったように思う。
無論、ここで言う社会の窓とは男性ズボンの前ファスナーのことである。
どうもここ最近愚息が社交的になっているようで、気付いたら「あ、どうもどうも」とばかりにチャックが開いてる。
取り敢えず人に指摘されたら、
ブチャラティのステッキィーフィンガーの攻撃を受けた、
と答えてやり過ごそうかと思っているのだが、抜本的解決策とはいえず困っている。
社会の窓が開いてる状態からは、さよならしたいのだ。アリアリアリアリアリーベデルチしたいのだ。

解決策として、
@ 前ファスナーのない服を着る。ジャージとかスエットとか。あ、スカートもか、スカート男子。
A いっそ何もはかない。
B つうかトイレに行かなきゃいいんじゃね。
C それだったら引きこもって誰にも会わなきゃ万事解決。俺にはネットがあるからな。

といった案が考えられるが、いずれも一長一短だ。ていうか短しかないか。

暗中模索のなか、決定的解決策の見つからぬまま、ある日トイレへ入った。
ドアを閉め、用を足そうとして気付く。
またもチャック全開である。
嘆息とともに己が加齢を嘆く。

ん、いや、待てよ。
今、俺無意識にファスナー下ろしてなかったか。
下ろしていた。
トイレのドアを閉めると同時に流れるような手さばきでファスナーを下ろしていた。
そうなのだ。トイレに入ったらズボンのチャックを開けるという行為が習慣になり、俺はほぼ無意識のうちにチャックを開けてしまうようになっていたのだ。
ということは、今まで社会の窓が開いていると思っていたのは、無意識でチャックを下ろしてから、我にかえってチャックが開いてることに気付いただけだったのか?
確かに、社会の窓が開いていることに気付くのは、ほぼトイレに入った時だけだった。
そうか、そうだったのか。

よかった万事解決だ。
チャック閉め忘れるより、自分でチャック開けといて気付かない方がよりやばい、とかそんなことは決してない。
うん、解決。