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杞憂
いいかげんなわりに心配性である。
ありえない可能性をいちいち考慮してはドキドキする日々である。杞の国の人である。

先日、ケーキを焼いた。チョコレートのやつ、ガトーショコラ的な。
念のために申さばバレンタイン的なこととは一切関わりはないです、ハイ。
断じて誰からも貰えそうにないので自分で自分にケーキ焼いてるとかそんなことは一切ないのです、ええ、ええ、そうですとも。

それはそれとして、普段から自炊はしているが、菓子作りはそんなにしない。気が向いた時にたまに作る程度。
なので、レシピで工程をひとつひとつ確認しながらの作業になる。
材料を混ぜ合わせ、型に流し込み、オーブンで焼く。
レシピでは焼き時間は180℃で40分。とはいえ、使用しているオーブンによって結構変わってくるものなので注意が必要だ。
オーブンに入れ、30分後、一応様子を見てみる。表面はすでに焼き色がついているが、中はわからない。
確認のため、ケーキをオーブンから取り出し竹串を刺してみる。引き抜いた串にケーキの中身がついている場合はまだ中は焼けてないよの合図。ついてなければ、もう中まで焼けましたのサイン。テールランプ5回点滅で、アイシテルのサインだ。
串を引き抜いてみると、ケーキの中身がついていた。まだ焼けてない。
ケーキをオーブンへ戻し、10分。再びケーキを取り出し、竹串を刺し、引き抜く。今度はついていない。焼き上がりである。
オーブンの火を落とし、ケーキは天板ごとキッチンのステンレス台へ放置、寝かす。つうか深夜の作業だったので、俺も寝る。

寝つきはかなり悪いので、愚にもつかないことを考える。

・・・・・・・・・さっき、ケーキの焼け具合を確かめる時、俺、竹串を何気なく刺したけど、1回目と2回目と偶然同じところに刺してしまわなかっただろうか。
1回刺したところは、穴があいて外気に触れて熱せられる。つまり、そこは他の場所より焼けている。2回目がもし同じ箇所に刺していたなら、そこは焼けてて当然の場所だから確認にならないではないか。まずい、他の場所はまだ焼けてないかも。
だが、そんな偶然あるだろうか。いや、1回目も2回目も無意識に竹串刺していた。無意識をいうことは俺が一番刺しやすいところに刺したわけだから、無意識に同じところを選択したということがなくはないと言えなくもないかもしれない・・・

完成したケーキは、何故か10箇所近く穴があいていたとさ。
とさ、じゃねーよ。